両部曼荼羅

物事には陰陽、明暗、静と動‥と必ず二つの面があります。
仏様の世界も「金剛界」と「胎蔵界」の二つの世界が あります。
さてこの二つの世界の違いとはどのようなところでしょうか。 教義、教学的なことではなくあくまでも私の見解ですが金剛界は「攻撃は最大の防御なり」
という言葉が非常にぴったりときます。
トラブルが起こりそうになるとそのトラブルを根絶する‥という感覚です。
自分を害するものはどのようなものでも叩き切る、そんなイメージです。
胎蔵界は「防御は 最大の攻撃なり」というまるで逆のスタンスをとっています。
どのようなトラブルも叩き壊す前にその原因と過程を見定めましょう、そして自分がどのような行動を とるのかは、
臨機応変です。
しかし、自分のみに火の粉が降りかかるのならばそんなものは不必要なので消滅させましょう。
このようなイメージです。
激しい気性のよう で暖かみのある金剛界、優しそうな雰囲気とはまったく違うクールな胎蔵界、そんな感じです。
仏様は金剛界の面、胎蔵界の面とその両方のお顔をおもちですが、 性質的にどちらかに必ず寄っていらっしゃいます。
明王部の方々は金剛の、観音部の方は胎蔵にウェイトをおかれていらっしゃるように感じられます。
仏様にもそのような 「自身の得意な性質」があるのですから、人間界の私達がいろんな悩みを持っていたって
「仏様だって得手不得手があるんだし・・」と思えば、少し肩の力も抜けて 「じゃ、がんばろ」っという気力が生まれると私は思います。